前回の記事で病院を受診して明細書を公開していますが、今年度の改定で新しく追加された加算があったのを気づかれたでしょうか?
参考記事→血液採取料(B-V)の算定条件
今回は病院を受診して思ったことを患者目線で語ってみたいと思います。
機能強化加算とは?
初診料の下にある見慣れない加算「機能強化加算(初診)」が算定されていました。
勤務先では算定しないものなので、どんなものか点数表で確認です。
注12: 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(許可病床数が200床未満の病院又は診療所に限る。)において初診を行った場合は、機能強化加算として、80点を所定点数に加算する。
通知(25) 機能強化加算
「注12」に規定する機能強化加算は、外来医療における適切な役割分担を図り、より的確で質の高い診療機能を評価する観点から、かかりつけ医機能を有する医療機関における初診を評価するものであり、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た診療所又は許可病床数が200 床未満の病院において初診料(「注5」のただし書に規定する2つ目の診療科に係る初診料を除く。)を算定する場合に、加算することができる。出典:診療点数早見表より
どんな時に算定される?
患者さん毎に算定条件が変わるわけではなく、
「地域包括診療加算」
「地域包括診療科」
「小児科かかりつけ診療料」
「在宅時医学総合管理料」(在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院に限る)
いづれかの届け出を行った医療機関が算定可能です。
「かかりつけ医」の機能を有する医療機関で初診の患者さんすべてに算定されるという事です。
患者さんへの周知
今回私が受診した診療所では掲示板をゆっくり見る余裕もなく、別室へ通されてしまったので(感染症対策)確認できませんでしたが、おそらくこの加算にたいするお知らせの掲示はしてあったと思います。
金額にしていつもより240円(3割負担の場合)上がっていたわけですから、久しぶりに受診して初診を算定した患者さんは「いつもより高いぞ?」と思われる方もいると思います。
明細書をみて問い合わせる方もいると思いますので、きちんと説明できる体制を取っておきたいですね。
これによく似た問い合わせが「時間外対応加算」で「診療時間内に受診したのに、時間外と書いてあるのはなぜか?」という問い合わせが当院でもたまにあります。
試験対策
「機能強化加算」や「妊婦加算」など新設になった点数は試験に早速出てきそうな予感です。
施設条件などは見落としやすいので落ち着いてしっかりチェックしたいと思います。