医療事務未経験の方が資格を取るために勉強しようと思っても、
どこからどのようにして勉強を進めていったらいいかわからないという相談を受けることがあります。
確かに医療事務は専門用語が多く、初心者には入りにくいので難しいとおもいます。
今回は医療事務の必須バイブル「点数表」の読み解き方についての記事になります。
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診療点数早見表を読み解く
医療事務員の必携のものといえば「診療点数早見表」です。
医学通信社の点数表はカラーで色分けしてあり、初心者にも見やすい仕様になっています。
実務でも算定するとき、レセプト作成時、ドクターや看護師に質問された時、色々な場面で活躍する一冊です。
医事課にも必ず1冊は常備されていますが、私は自分用に購入しています。
資格試験でも必携の一冊ですが、限られた時間内で問題を解くには点数表を読み解く力が必要になってきます。
点数表は言葉の言い回し方が難しく書いてあるので初心者には理解するのに時間が掛かります。
「点数表の基本的な約束事」や「点数表上の用語」というものがありますので最初にルールを理解していくといいと思います。
「通則」を読む
点数表は「通則」と「点数」で構成されています。
レセプトを作成するときは主に「点数」を探して記載しますが、各部や節ごとの共通ルールは「通則」に書いてありますので、必ずチェックしましょう。
第3部の検査の通則に以下のような文言があります。
対称器官に係る検査の各区分の所定点数は特に規定する場合を除き、両側の器官の検査料に係る点数とする。
「特に規定する場合」とは「点数」の所に(片側)という規定が明記されていない場合の事です。
処置にも同じような文言があり、(片側)(1肢につき)等の記入がある場合になります。
両眼に異なる疾患を有し、それぞれ異なった処置を行った場合は、その部分についてそれぞれ別に算定できる。
こういった場合は、カルテの傷病名と処置を照らし合わせてみることです。
傷病名に(両側)(右)(左)等の記載が必ずあり、処置もどちら側に処置したことが記載されています。
眼科・耳鼻咽喉科や整形外科は特に多そうですね。
点数表上の用語を理解する
点数表を開くと初めに「点数表の読解術」というページが出てきます。
難しく書いてある点数表を読み解くためには必ず読んでおきましょう。
一般的用語などは試験にもよくひっかけ問題で出そうなところです。
1日につき、1連につき、歴月、歴週など算定条件としてよく出てくる用語ですので覚えておきたいところですね。
例をあげますと歴月などはとても混乱する言葉です。
「1月」と「1か月」の違いが判ると混乱せずに問題も解けると思います。
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点数表の構成を理解する。
医療事務の試験は時間との勝負です。どれだけ早く調べることが出来るかが合格へのカギとなります。
分厚い点数表の中から目的の項目を探し出すにはそれなりの練習が必要です。
インデックスや付箋をつけて分かりやすくすることはもちろんですが、
普段から点数表を触ってどこの項目に何があるか、大まかにインプットしておくと
試験の時に慌てずにすむでしょう。
すべてを暗記する必要はありません。…というか無理です。
点数表は大まかに分けて2つ「基本診療料」と「特掲診療料」とあり、その中でもコード別に掲載されています。
コードとは11番初診料、12番再診料・外来診療料、13番医学管理料・・・・といった診療識別コードの事ですが、この順番を頭に入れておくだけでもいいと思います。
カルテに書いてある診療行為が「投薬」なのか「医学管理」「検査」「処置」なのかを判別できればその項目の初めのページにさらに目次がついていますので目次から探すと早いです。
↓こんなページですね。
目次にない項目があったら、一番最後の索引で調べておいて目次にページを書き込んでもいいですね。
自分だけの点数表を作って使いこなせるようにしましょう。
インプットとアウトプットのバランスが大切
勉強というとテキストを読んで大事なところにマーカー引いてノートを取って…
そんなイメージですが、医療事務の試験では調べる時間を最小限にするといったことが大事です。
テキストを読んで大事なところにマーカーをする(インプット)
練習問題を解く(アウトプット)
間違えたところをテキスト確認する(インプット)
練習問題を何回も解く。(アウトプット)
間違えたところはテキスト・点数表に書き込んでおく(インプット)
しつこいようですインプットとアウトプットのバランスが大事です。
繰り返し問題を解くことで、点数表の引き方にも慣れて読解力も付いてきます。
間違いが少なくなるまで何度も過去問や問題集を解いて自分の苦手なところを見つけて解決していくことが合格へつながります。
まとめ
問題を解く過程で必ず点数表を使用することになるので、多くの問題に触れて点数表を読み解く力をつけることが大切です。
- コードの順番を大まかに覚えておく
- 検索しやすいように付箋などを利用する。
- 点数表の用語や算定上のルールを理解する。
- 「通則」は必ず読んでおく。
- 多くの問題を解いて読解力をつける。