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医療事務業務

慢性維持透析患者外来医学管理料

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医学管理料の算定条件って結構複雑です。医療事務講座で勉強はしていたけど習う管理料はほんの一握りなので、いざ実務となると全然違うのでわからない・・・よね?

2年に1回の改定もあり日々の勉強が大事です。

このブログでも医療事務になった後のアウトプットをしていきたいと思います。

 

慢性維持透析患者外来医学管理料

“まんせいいじとうせきかんじゃがいらいいがくかんりりょう”と読みますが長ったらしい上に舌噛みそう、 普段は「慢透(マントウ)」と読んでます。
“透析”と入っている管理料ですから、当然透析患者さんに算定するものですが、色々と条件があります。

慢性維持透析患者外来医学管理料は、安定した状態にある慢性維持透析患者について、特定の検査結果に基づいて計画的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定し、本管理料に含まれる検査の点数は別途算定できない

なお、安定した状態にある慢性維持透析患者とは、透析導入後3か月以上が経過し、定期的に透析を必要とする入院中の患者以外の患者をいう[ただし、第1章第2部「通則5」の(6)のアからウまでのただし書きに規定する入院中の患者の大量機関への受診時の透析を除く]。

入院がある月は算定不可

「入院中の患者以外の患者」という文言があるので当然です。

試験によく出るマル特(特定疾患療養管理料)も入院中は算定できませんが、マル特と違う所は月の初めに慢透を算定してその後途中から入院になった場合でも算定できないという点です。

なので月の途中で自院に入院となった場合は算定条件がかわってしまうので、慢透に包括されている検査などが出来高算定になってしまうので月の後半に入院となった時はあわてて入力をし直すなんてこともよくあります。

別の医療機関に入院して、退院後に再度外来透析を受けに来た場合は算定可能です。

包括されている検査等

透析患者さんは定期的な検査が多いので途中で変わってしまうと大変です。

2 第3部検査及び第4部画像診断のうち次に掲げるものは所定点数に含まれるものとし、また、区分番号D026に掲げる尿・糞便等検査判断料、血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料、生化学的検査(Ⅱ)判断料又は免疫学的検査 判断料は別に算定できないものとする。

イ 尿中一般物質定性半定量検査

ロ 尿沈渣(鏡検法)

ハ 糞便検査

糞便中ヘモグロビン定性

ニ 血液形態・機能検査

赤血球沈降速度(ESR)、網赤血球数、末 梢 血液一般検査、末梢血液像(自動機械法)、末梢血液像(鏡検法)、ヘモグロビンA1(HbA1

ホ 出血・凝固検査

出血時間、全血凝固時間

ヘ 血液化学検査

総ビリルビン、総蛋白、膠質反応、アルブミン、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、グルコース、乳酸デヒドロゲナーゼ(LD)、アルカリホスファタ ーゼ(ALP)、コリンエステラーゼ(ChE)、アミラーゼ、γ-グルタミ ルトランスフェラーゼ(γ-GT)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、クレアチンキナーゼ(CK)、中性脂肪、ナトリウム及びクロール、カリ ウム、カルシウム、鉄(Fe)、マグネシウム、無機リン及びリン酸、総コ レステロール、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラ ニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、グリコアルブミン、1,5-ア ンヒドロ-D-グルシトール(1,5AG)、1,25―ジヒドロキシビタミンD、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、不飽和鉄結合能(UIBC)(比色法)、総鉄結合能(TIBC)(比色法)、蛋白分画、血液ガス分析、アルミニウム(Al)、フェリチン半定量、フェリチン定量、シスタチンC、ペントシジン

ト 内分泌学的検査

トリヨードサイロニン(T)、サイロキシン(T)、甲状腺刺激ホルモ ン(TSH)、副甲状腺ホルモン(PTH)、遊離トリヨードサイロニン( FT)、C-ペプチド(CPR)、遊離サイロキシン(FT)、カルシトニ ン、心房性Na利尿ペプチド(ANP)、脳性Na利尿ペプチド(BNP)

チ 感染症免疫学的検査

梅毒血清反応(STS)定性、梅毒血清反応(STS)半定量、梅毒血清反応(STS)定量

リ 肝炎ウイルス関連検査

HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体定性・定量

ヌ 血漿蛋白免疫学的検査

C反応性蛋白(CRP)、血清補体価(CH50)、免疫グロブリン、C、C、トランスフェリン(Tf)、β-マイクログロブリン

ル 心電図検査

ヲ 写真診断

単純撮影(胸部)

ワ 撮影

単純撮影(胸部)

慢透を算定する場合は胸写(胸X-P)は包括されているので算定できませんが、電子管理加算は算定できます。

算定できる包括されている検査項目

慢透を算定している患者さんでも特定の病名、薬の処方や注射を施行している場合は包括されている特定の検査を管理料に加えて別に算定できるものがあります。(上記赤字部分)

レセプトにコメントが必要なので忘れずに入力します。

慢透算定開始はいつからか

点数本にはこのような記載があります。

安定した状態にある慢性維持透析患者とは、透析導入後3か月以上が経過し、定期的に透析を必要とする入院中の患者以外の患者をいう。

期間の解釈が難しいのです。導入後3カ月以上経過とあります。

起算日(透析導入日)が3/15だとすると、3か月後は普通に考えると6/15以降なら算定可能かな・・・?

と思いましたが、算定本にはこうありました。

透析導入後3カ月目が月の途中である場合は、当該月の翌日より本管理料を算定する。

ということは起算日が前述の場合は管理料算定可能日は7/1以降という事になります。

期間の解釈は慣れないと難しいですが、算定本をよく読むとこのように書かれていることもあるので必ず全部読んで理解するようにしています。

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まとめ

管理料の条件はとても複雑になりますが、算定本で必ず確認しましょう。

慢透は試験の時にはあまり出ないと思いますが、包括検査や期間の解釈の仕方など勉強になることは共通していますので参考になったら幸いです。

 

ABOUT ME
ななほし
40代で未経験ながら医療事務資格取得&就職を目指して、めでたく合格。 現在は医療事務員として働いています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ななほし( @studymedical220)でした。